Nancy Pelosi下院議長、台湾訪問
8月初旬のナンシー・ペロシ下院議長の台湾訪問に際して、バイデン大統領はこれを止めようとしたが、結局ペロシ下院議長に押し切られた。
その後、超党派の議員団が台湾訪問を繰り返している。
これは米国が1972年以来、対中外交の前提としてきた「1つの中国」を尊重する姿勢の変更を意味すると受け止められている。 誰がそううけとっている?
2日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)への寄稿でも、自らの台湾訪問について説明。軍事的威圧を続ける中国が「近年、台湾との緊張を劇的に高めている」と非難し、「中国共産党が台湾と民主主義を脅かしているのを座視できない」と訴えた。
今回の訪問は歴代米政権が踏襲してきた「一つの中国」政策と矛盾しないと記した。
中国による侵攻への警戒がくすぶる台湾では、ペロシ氏の訪台歓迎のムードが広がる。同氏が到着した2日夜には台北のランドマークとして知られる超高層ビル「台北101」がライトアップされ、「民主主義の友に感謝」「米台友好は永遠」などと歓迎の言葉を表示した。
大統領職継承順位で副大統領に次ぐ2位である下院議長としてペロシ氏が訪台すれば、97年のギングリッチ氏以来25年ぶりとなる。
米ホワイトハウスは1日、ペロシ氏に訪台する権利はあるとする一方、反発する中国側が台湾海峡周辺への軍事的威嚇を強める可能性に言及した。米国の「1つの中国」政策は不変であり、挑発は地域の緊張を高めるだけで誰の利益にもならないと強調した。 国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が同日の記者会見で語った
台湾海峡周辺へのミサイル発射、台湾の防空識別圏への軍用機の大規模進入、同海峡の中間線を超えた海上・航空行動などが予想されると指摘。
ミサイルが発射されれば、台湾の李登輝総統(当時)の訪米などに中国が反発して起きた1995~96年の台湾海峡危機以来となるとし、警戒感を示した。 バイデン政権は関与してないよアピール
カービー氏は、バイデン政権として「下院議長が自ら最良の決断をするよう分析や情報を提供してきた」
中台両岸の一方的な現状変更行為に反対し、
台湾独立も支持しない姿勢に変わりはないと強調した。 2022/8/3
ウクライナ侵攻をめぐり、各国から前例のない制裁を科されているロシアは、中国との関係を強化している
北朝鮮への中国の支持と連帯を期待していることへの裏返しです 辺真一 2022年7月29日
ペロシ氏は1日にシンガポール、2日にマレーシアを訪問した。日韓も訪れることは正式に発表したが、台湾については明らかにしてこなかった。